シンボルマーク イラストアイコン

霊場 西の河原

( 分類:秘境・霊場 )


◇ 訪問日 ◇
2019年09月05日
◇ 住 所 ◇
北海道古宇郡神恵内村大字珊内村
小樽市街から国道5号線経由、国道229号線を通るルートでおよそ74km。
◇ 駐車場 ◇
有り 非常駐車場(無料)※旧西の河原駐車場
(西の河原トンネルと大天狗トンネルの間にあり)
◇ 備 考 ◇
※注意事項※
海岸沿いを通って行くルートには、危険を伴う場所がいくつもありますので、あくまでも自己責任でお願い致します。
また、ある程度の登山スキルと自己判断を必要とする場所になります。

西の河原1

旧西の河原駐車場(現在は非常駐車場と案内標識が出ている)は、国道229号線沿いの西の河原トンネルと大天狗トンネルの間に設けられている。

西の河原2

歩道から西の河原がある方向を眺めて見ると、かつては海岸線に沿って遊歩道があったと言われるが、その形跡はほとんど無くなっている。ちなみに西の河原は、海に突き出した岩場の向こう側になるので、ここから見る事は出来ない。

西の河原3

駐車場にはレストハウスだったと思われる建物が残っているが、今は完全に閉鎖されている。トイレも入口が封鎖されているので使用する事が出来ない。
※周辺にトイレは無いので、事前に用を済ませておきましょう。

西の河原4 西の河原5

レストハウスだった建物を通り抜けて裏手に来ると地下道が作られている。ここを通り抜けると道路を潜って海岸に出られる。
野生動物も地下道を利用している様で、そこらじゅうに糞が散らばっていた。

西の河原6

地下道を抜けるとすぐ横を小川が流れていて、その小川を渡らないと先へは進めないのだが、残念なことに川を渡る橋は無くなっている。しかし川幅はそれほど広く無いので、海の方まで下って行けば、岩を伝って気合でなんとか川を渡ることが出来る。

西の河原7

川を渡った後は、しばらくゴツゴツした海岸をひたすら歩いて行くだけなんだが、これがまたかなり歩き辛い。大きめの石がゴロゴロしているので、安定した足場を探りながら歩いて行く。
※注意:左斜面の土砂が一部崩れて来ている場所があるので注意が必要。

西の河原8

途中で森の方をよく見ると、遊歩道と思われる木の柵のような物が茂みの間にチラッと見えた。写真では茂みに紛れてしまい分からないが、通路と階段があるように見える。

西の河原9

遊歩道の形跡を探しつつ海岸をひたすら歩いて行く。最終的には、その先の岩場を超えて向こう側に行くのだが、果たして岩場を超えることが出来るのだろうかと少し不安になりながらも突き進んでいく。
結論を言うと写真の矢印の辺りから超える事が出来たのだが、岩場のルートを探すので精一杯だったため、岩場で写真を撮り忘れてしまった。
※注意:岩場では滑落する可能性もあるので慎重にルートを選びましょう。

西の河原10 西の河原11

無事に岩場を超えると、ついに西の河原が現れる。ポツンと一軒だけ建っている小屋がウワサに聞く地蔵堂だ。右側の小高い岩山がジュウボウ岬。かつては船でしか訪れることが出来なかったという秘境の地である。

西の河原12

岩場を乗り越え終わってから、ふと岩場を振り返ってみて見ると、自分がかなり危険な場所を通って来た事に気が付く。大きな岩山の斜面が上の方から崩落しているのだが、その真正面を通って来たのだ。
(帰りは崩れてこないことを祈りながら、同じルートで戻りました。)
※注意:崩落の危険が非常に高い場所です。

西の河原13

明らかに、かつての遊歩道と思われる階段を発見!この先はどんな状態になっているのか上がって見ようかとも思ったのだが、上の方は雑草が生い茂っていて途中から隠れてしまっているのが下からも分かったので、行くのを辞めてしまった。

西の河原14

海岸から離れ少し小高くなっている所へ上がり草原を歩く。草原には何人もの人が歩き踏み固められた道が地蔵堂の方へと続く。

西の河原15

振り返って見ると、超えてきた岩山がもうずいぶんと遠くなっていた。
こういうのも陸の孤島と言っていいのだろうか。まるで無人島にでも来たかのような気分になれる場所である。

西の河原16

ついに地蔵堂へ到着。
扉はしっかりと閉ざされているので、中を見る事は出来ないが、話によるとこのお堂の中には300体ほどの地蔵が納められているらしい。この場所は風が強いらしく、お堂の横をつっかえ棒で補強している。

西の河原17

霊場 賽の河原(西の河原)と呼ぶ場所だけに、お堂の前に広がる草原には多くの石が積み重ねられている。その積み重ねた石を雑草が覆い隠すように生えているので、下手に歩き回ると石を崩してしまいそうで怖い。

西の河原18

この辺りの海は、船の難所になっているらしく遭難が多発しているそうだ。過去には難破船がこの辺りの海岸に打ち上げられた事があったらしく、今でもその時の残骸が海岸に残っている。ただ風化が激しいので難破船の残骸だと言われないと、ただの漂流して来たガラクタにしか見えない。


▲トップへ戻る