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金比羅火口災害遺構

( 分類:災害遺構 )


◇ 訪問日 ◇
2019年09月16日
◇ 住 所 ◇
北海道虻田郡洞爺湖町洞爺湖温泉
虻田洞爺湖IC(道央道)から国道230号線を通り、およそ4.2km。
札幌市街からは国道230号線でおよそ102km。
◇ 駐車場 ◇
有り 乗用車27台(無料)
※洞爺湖ビジターセンター裏
◇ 備 考 ◇
2000年の有珠山噴火によって、火口から流れて来た泥流や降灰で被災した団地や温泉施設等が、当時の状態のまま残され見学コースとなっている。
尚、冬期間は閉鎖している。

金比羅火口1

温泉で賑わう洞爺湖温泉。
洞爺湖八景に選ばれたこの場所には、洞爺湖の中心にある中島へ渡れる遊覧船が出ていたり、スワンボートに足湯等がありました。

金比羅火口2

洞爺湖温泉街から近い場所にある洞爺湖ビジターセンター・火山科学館。
館内では洞爺湖周辺に生息する動植物や有珠山の火山活動等を中心に紹介していました(入場無料)。
無料駐車場も設けられているので気軽に立ち寄れます。

金比羅火口3 金比羅火口4

ビジターセンターの裏手に道路を挟んで向かい側に金比羅火口災害遺構散策路の駐車場が設けられています。
少し高くなっている丘は砂防ダムになっていて、右側の階段を上がって行った先が散策路の入口となっています。

金比羅火口災害遺構散策路の見所は
2000年の有珠山噴火によって被災した建物等が当時のまま残されていて、それらを見学する事で災害の脅威を知り、感じる事が出来るという事です。

金比羅火口6

砂防ダムの上に設けられた展望所からの眺め。
右の階段を下りた所が遊歩道の入口となっていて、入口の小屋で案内MAP等を貰う事が出来ます(入場は無料)。

金比羅火口7

同じく砂防ダムの上からの眺め。
災害によって被災した代表的な建物が見えます。左は温泉施設「やすらぎの家」で右のマンションが「桜ヶ丘団地」になります。

金比羅火口8 金比羅火口9

遊歩道を歩いて行き最初にたどり着くのが温泉施設「やすらぎの家」
建物の入口部分を見ると、扉の半分位までが泥流によって埋もれてしまったのが分かります。

金比羅火口10 金比羅火口11

建物を一周して見ると、大きな窓は全面破壊されていて、そこから見える建物の内部は泥で全てを埋め尽くされていました。

金比羅火口12 金比羅火口13

被災した温泉施設のそばに残っている橋の一部分。
この橋は、元々は150mほど上流に架かっていた国道の橋でしたが、噴火に伴う泥流によってここまで流されて来たそうです。

金比羅火口14

被災した5階建ての「桜ヶ丘団地」
元はここに3棟並んで建っていたそうですが、被害が大きかったこの1棟だけを残し保存しているそうです。

金比羅火口15 金比羅火口16

ベランダ側から見るとその被害状況が良く分かります。
5階建ての1階部分はほぼ埋もれてしまっていて、2階の部屋の中にまで泥が流れ込んでいます。建物右側の損壊している部分は、先ほどの橋が流されて来た際にこの建物にぶつかって出来た傷跡との事です。

金比羅火口17

ここからは少し山道を歩いて行き火口を目指して行きます。

金比羅火口18 金比羅火口19

遊歩道の途中で旧国道230号線を横断して行きます。
この国道も、噴火によって橋が流され道路が分断されてしまった被災道路になります。火口への遊歩道はカーブミラーの脇から更に上って行きます。

金比羅火口20

しばらくは緩やかな上り道のハイキングコースを歩いて行きます。

金比羅火口21

最初に到着したのが珠ちゃん火口と呼ばれている火口跡。
最初の噴火は1977年だったそうです、その後2000年に再度噴火が起こり周辺に被害をもたらしたそうです。
現在は火口周辺に雑草が生い茂り、火口も水が溜まって火口湖になっています。

金比羅火口22

珠ちゃん火口付近から眺めた洞爺湖の景色。
被災した桜ヶ丘団地の所から20分ほど歩いて来ましたが、思っていたよりも高い場所まで来ていたようです。

金比羅火口23

珠ちゃん火口から100mほど歩いて行くと、今度は「有くん火口」と呼ばれている火口への分かれ道が現れます。

案内板によると、2000年の噴火で最大級の火砕丘になるそうです。

金比羅火口25

遊歩道は火砕丘の上まで設けられていて、火口を覗き見る事が出来ます。
火口内には珠ちゃん火口と同様に水が溜まり火口湖となっていました。写真では湖の色は緑がかって見えますが、天候や時間帯によっては綺麗な青色に見える事もあるそうです。


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