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史跡 尾去沢鉱山

( 分類:史跡 )


◇ 訪問日 ◇
2020年07月27日
◇ 住 所 ◇
秋田県鹿角市尾去沢字獅子沢13-5
鹿角八幡平IC(東北道)から国道282号線を経由して県道66号線を通り、総距離およそ7.4km。
◇ 駐車場 ◇
有り 大型駐車場150台以上(無料)
◇ 備 考 ◇
[営業時間]※年中無休
 4/1~10/31 9:00~17:00
 11/1~3/31 9:00~15:30
[観光坑道 見学料]
 大人 1000円、シニア(65歳以上)900円
 中・高校生 800円、小学生 600円

尾去沢鉱山1

708年に発見されたと伝えられている歴史的にかなり古い鉱山。
1978年に閉山となり、その後観光用に坑道の一部を公開している施設です。

尾去沢鉱山2

駐車場は入口周辺に十数台ほどが停められスペースが設けられていますが、それ以外にも大きな駐車場が用意されています。

尾去沢鉱山3 尾去沢鉱山4

観光坑道の入口は正面から入って一番奥に有り、その手前の所にきっぷ売り場があるので、そこで見学料を支払い入坑して行きます。

尾去沢鉱山5

坑道の中の気温は13℃と真夏でも寒さを感じるほどの温度で、坑道の入口からは冷たい空気が流れ出て来ていました。
外がどんなに猛暑でも中はけっこう寒く感じるので、1枚着れる長袖の物等を用意する事をお薦めします。

観光坑道の案内図。
(写真をクリックすると拡大します)
コースが2つ用意されていますが、中で延長されているだけなので好きなコースを通る事が出来ます。

尾去沢鉱山7 尾去沢鉱山8

重たそうな鉄の扉をくぐり坑内へと入って行くと、通路にはトロッコレールが残され奥まで延びていた。
※歩き易いようにコンクリで平らにしてあります。

尾去沢鉱山9

坑道内の所々に坑道の仕組みや鉱脈の説明が掲げられてあります。
中にはこのように現存している鉱脈についても説明が掲げられています。
(素人目にはただの岩にしか見えませんでしたが・・・)

尾去沢鉱山10

通路は基本的に薄暗いですが、床は平らにしてあり手摺等も設置されています。

尾去沢鉱山11

特に重要な所にはしっかりライトアップがされており、昔の人の技術力の凄さが示されていました。
写真はシュリンケージ法という採掘方法によって鉱石を採掘した跡との事です。

尾去沢鉱山12

他にも肉眼では他の岩と変わらないのに写真を撮ると緑色に写る岩があった。
カメラの設定が変なのかと思ったら、どうやらこれは緑色凝灰岩という岩石で、「火山岩や火砕岩(凝灰岩)が変質して緑色を呈するもの」らしいです。

尾去沢鉱山13

坑内に設けられている小さな神社
ここで安全祈願をしていたのでしょうか。

尾去沢鉱山14 尾去沢鉱山15

坑内の寒さを利用した酒の貯蔵庫
四季を通じて坑内温度は11~13℃と変化が少なく、ワインや古酒等の熟成には最適な場所で美味しいお酒が出来るそうです。

尾去沢鉱山16 尾去沢鉱山17

坑内に設けられた現場事務所や休憩所
当時の様子をリアルな人形で再現しています。

尾去沢鉱山18

当時利用されていたバッテリー式のトロッコ車
換気の悪い坑内だからこそ環境に配慮して電気を利用していたんですね。

尾去沢鉱山19

こちらは天空の城ラピュタにも登場していたような手動エレベーター
手順を無視して作業すると「いつか地獄へ直滑降」するそうです。
手順を守って安全第一で作業しましょう。

尾去沢鉱山20 尾去沢鉱山21

ここから時代風景が変わり、年号が「慶長(1600年代)」だった頃の坑道 
尾去西道金山で金を掘っている当時を再現しています。

尾去沢鉱山22

最初の部屋が「南部藩西道金山奉行所」の様子
金堀大工や堀子、手選婦など様々な職種がここで指示や検査を受けている光景を再現しています。

尾去沢鉱山23

こちらは「からめ場」と呼ばれる場所を再現
採掘した金鉱石を細かく砕き、ふるいにかけ水流した金を採取している様子

尾去沢鉱山24

たがねと鎚で鉱脈を掘っている様子
一日で約30cm掘るのがやっとだったそうです。

尾去沢鉱山25

坑道を支える支柱を組立てている様子
落盤や崩落を防ぐ大事な仕事ですね。

尾去沢鉱山26

一通り見学を終えて外に出る直前になぜか金の牛が飾ってあります。
この牛を優しく撫でてあげれば、造財・家内安全にご利益があるそうです。
もちろん、しっかりと撫でてあげてから外にでました。

尾去沢鉱山27

公開されている坑道はほんの一握りの部分で、周辺を見渡すと当時使われていたと思われるの建物が沢山廃墟の様になって残っています。
一般は立入禁止になっているので近くで見れませんが、当時の様子を語る大事な遺産ではないでしょうか。


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