鬼ヶ城
( 分類:景勝地 )
- ◇ 訪問日 ◇
- 2021年05月02日
- ◇ 住 所 ◇
- 三重県熊野市木本町1835-7
熊野大泊IC(熊野尾鷲道路)から国道42号線を通り、およそ1.1km。 - ◇ 駐車場 ◇
- 有り 大型車10台、普通車70台(無料)
鬼ヶ城センター正面の第1駐車場 - ◇ 備 考 ◇
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熊野灘に突き出た半島で、海蝕された岩壁の自然の造形美を見ながら海岸線を歩く片道約1kmの遊歩道が設けられている。
その昔、鬼と恐れられた海賊「多娥丸(たがまる)」が鬼ヶ城を根城にしていて、征夷大将軍・坂上田村麻呂が征討したという伝説が残っている地。
「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として世界遺産に登録されている。
鬼ヶ城センターの無料駐車場(第一駐車場)
人気の観光地だけあって連休中は多くの観光客で混雑している。
駐車場から奥に見えるこの建物が鬼ヶ城センター
熊野市の特産品や工芸品の他様々なお土産物が販売されていて、他にレストランや軽食などのお店もある。
鬼ヶ城センターの前には、まるでローマの真実の口のような彫像がある。
これは伝説の鬼「多娥丸」の彫像とのことだ
周遊道の入口は、鬼ヶ城センター前の歩道を歩いて更に奥へと進んで行く。
周遊道の入口です。
入口部分には通行規制情報が表示されていて、その日の天候状況によって通行できる範囲が規制されているので要注意です。
訪れた日は幸いにも天気が良く通行規制も無かったので、海が蒼く素晴らしい景色を一望しながら周遊を開始。
遊歩道を歩き始めて最初に気になるのが、まるでトトロのような姿の像
説明書きを見ると、ここから約1.5km沖合にある魔見ヶ島という無人島を模したもので、鬼の伝説が残っているようです。
そのすぐそばには双眼鏡が設置された展望所がある
正面の方に見える小さな島が魔見ヶ島のようだ。
遊歩道は海からもけっこう近い距離で設けられていて、岩に荒々しく打ち付ける波を間近に見る事が出来る。
1つ目の観光スポット「千畳敷」
石英粗面岩が海蝕されて出来た大洞窟で、高さ15m、広さ1500㎡あるそうだ。
遊歩道を更に進んで2つ目の観光スポット「奥の木戸」と呼ばれる場所へ。
この辺りから遊歩道が狭くなり険しくなって行く。
3つ目の観光スポット「猿戻り」そして「犬戻り」
険しい絶壁のわずかなスペースを歩いて行くポイントで、その険しさから猿や犬も引き返していくと言われる場所です。
遊歩道のすぐ横は、ほぼ垂直になった断崖絶壁の海岸が続いていて、岩に打ち付ける波の怒号が激しく聞こえてきます。
遊歩道を更に進んで後半になると、険しかった道も緩やかになった。
そして後半の観光スポット「鬼の見張り場」と呼ばれる場所。
後半のコースは前半では見られない奇岩が多く見られる。
岩がくり抜かれるように海蝕され、洞窟が崩れたような感じに見える。
遊歩道の終盤の方の景色
この辺りには鬼ヶ城山頂から落ちてくる一筋の流れがあり「水谷」と呼ばれているスポットがある。
次に「蜂の巣」と呼ばれるスポット
見た目通り天井が蜂の巣状に浸食されています。
最後のスポットは「波切不動」
浸食された岩盤の一部に異質の岩が見られる。
かつては不動尊の形をしていた事からそう呼ばれるようになったそうだ。
最後は海岸線から離れ山道を通って下りて行く。
下りて行く途中で分かれ道があり、寄り道をしてみると弁天神社があった。
神社からUターンして山道を下りて行くと階段の最後に鳥居が立っている。
鳥居をくぐって出た場所が鬼ヶ城周遊道の西口入口
周遊道は一方通行になっていないので、こちらからスタートして鬼ヶ城センターを目指して行く事も出来る。
来た道をそのまま戻る事も出来るが、今回は鬼ヶ城遊歩道トンネルを通る周回ルートから戻ってみる。
途中道路面の要所には、このような緑の案内標識が貼られているので、これを頼りに鬼ヶ城(東口)へ向かって行く。
鬼ヶ城(東口)へ向かって進んでいると、やがてトンネルが見えて来る。
ちなみにトンネル手前で右の坂を上がって行くと熊野古道の松本峠にも行ける。
鬼ヶ城遊歩道トンネルに到着
中はやや薄暗くトンネルの一部には手掘り感が残っている。
出口側に貼られていたプレートには土木遺産と書かれていた。
このように後世に残されていく遺産に出会えると、少しお得感がある。
トンネルを抜けた後は国道を横断して、海沿いの道をひたすら歩いて行きます。
けっこう距離を歩きますが、歩きでしか見られない景色を沢山見られるので、のんびりと歩いてみるのも良いものです。